エールでは、裕一が国際作曲コンクールに入賞したことを手紙で藤堂先生に伝えました。
藤堂先生に入賞したことを手紙で伝えた話は、実話でしょうか?
結論からいうと、藤堂先生のモデルである遠藤喜美治さんに手紙を送っていませんので、エールの話は実話ではありません。
ただし、違う先生に報告していました。
こちらでは実話を詳しく解説していますが、エールと実話の結果だけ知りたい方は、「まとめ▼」をご覧下さい。
エール第18話『国際作曲コンクールの結果』のあらすじ
こちらは、エール第18話『国際作曲コンクールの結果』のあらすじの一部です。
ネタバレを含みますので、まだ視聴していない方はご注意ください。
裕一は、国際作曲コンクールに入賞したものの、まだ誰にも話すことができていませんでした。
そんな折、森山周一郎演じる権藤家の当主源蔵が急死したことで、裕一は、茂兵衛に権藤家の養子になることを急かされていました。
養子か留学か、裕一がこんな時に頼れるのは藤堂先生だけです。
頭ではわかっていても、やはり簡単には割り切れない裕一は学生時代の恩師、藤堂先生に手紙を書きました。
数日後、手紙を読んだ藤堂が川俣銀行を訪ね、裕一と話をするために二人は外へ出てレストランに入りました。
「やったな! おめでとう」
藤堂の大きな声に静かにとなだめる裕一は、留学の件についてどう思うか尋ねます。
「留学だ。決まってるだろう。」
「これがどんなにすごいことか 分かってないのか?」
裕一は音楽捨てて養子になることが決まっていると話すと、藤堂は、養子先の人には恨まれるかもしれないが、ご両親は喜ぶだろうと言いました。
「先生ならどうしますか?」
「自分の人生だ。自分の人生を生きる。」
「天から授かった宝物は ドブには捨てない。」
その言葉を深く刻み込む裕一。
そして、藤堂に誰にも言わないように口止めするのですが、数日後とんでもないことになりました。
エールと実話の比較
さて、裕一が国際作曲コンクールに入賞したことを手紙で藤堂先生に伝えましたが、古関裕而さんの実話では、実際どうだったのか比較していきます。
実話の出所は、以下の書籍です。
最初に入賞したことを藤堂先生にした話は実話か?
エールでは、裕一は国際作曲コンクールに入賞したことを手紙で藤堂先生に伝えました。
最初に入賞したことを藤堂先生に手紙で伝えた話は、実話ではありません。
藤堂先生のモデルは、裕而さんの恩師・遠藤喜美治さんです。
先生に手紙を送った話は実話ですが、送った相手が違います。
送った相手は、古関裕而さんの高校の時の恩師である丹治嘉市さんです。
丹治嘉市さんは、裕而さんと同じ福島商業の卒業生で、卒業後に福島商業に教師として赴任しており、年齢は裕而さんより4歳年上です。
よって、最初に入賞したことを手紙で送った相手は、丹治嘉市さんです
入賞したことを誰にも言わないよう口止めした話は実話か?
エールでは、裕一が入賞したことを誰にも言わないよう口止めしていました。
入賞したことを誰にも言わないよう口止めした話は、実話です。
古関裕而さんも丹治嘉市さんに宛てた手紙に、他言しないように口止めをしています。
書籍「古関裕而物語」の中では、以下のように手紙の内容の一部が紹介されています。
今度の渡英は、他人に絶対秘密であることを、ご承知下さい。先生も、何卒ぞ秘密をお守り下さる様。ごく親しい友達の外は何人も知りません。登っちゃん(橋登)さえ知らないのですから。 どうぞお願い致します。
よって、入賞したことを誰にも言わないよう口止めした話は、実話です。
鉄男に入賞を漏らして新聞記事に掲載された話は実話か?
エールでは、藤堂先生が鉄男に情報を漏らして、新聞記事に掲載されましたが、これは創作ストーリーの可能性が高いです。
鉄男のモデルは作詞家の野村俊夫さんで、実は同じ商業高校に入学していました。
野村俊夫さんは、裕而さんより5歳年上なので、丹治嘉市さんとは1歳違いで面識があったのかもしれません。
しかし、関連書籍を確認しても、そういった史実は見当たりませんでした。
ちなみに、新聞に掲載されたのは、地元紙の「福島民報」「福島民友」の2つです。
野村俊夫さんが勤めていた新聞社は福島民友新聞社で、もしかしたら嘉市さんが俊夫さんに漏らしたのかもしれません。
エールで最初に入賞したことを藤堂先生に伝えた話と実話の比較まとめ
ここまで、エールの内容と実話を比較して説明しました。
入賞のことを手紙で先生に伝えたのは実話でしたが、先生違いでしたね。
今回のエールと実話の比較をまとめると、以下の通りです。
- 最初に入賞したことを藤堂先生にした話は、創作ストーリーで、違う先生に手紙で伝えた
- 古関裕而さんが手紙を送った相手は、商業高校の恩師の丹治嘉市さん
- 入賞したことを誰にも言わないよう口止めした話は、本当!
- 鉄男に入賞を漏らして新聞記事に掲載された話は、創作ストーリーの可能性が高い
エールと実話比較まとめ記事
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