エールでは、鉄男が裕一に国際作曲コンクールの応募を勧めていました。
鉄男が裕一に国際作曲コンクールの応募を勧めた話は、実話でしょうか?
結論からいうと、古山裕一のモデルである古関裕而さんは自分で募集広告を見つけて募集しているので、エールの話は実話ではありません。
しかも、鉄男が取材する双浦環のモデルである三浦環さんは帰国していません。
こちらでは実話を詳しく解説していますが、エールと実話の結果だけ知りたい方は、「まとめ▼」をご覧下さい。
エール第16話『国際作曲コンクールに挑戦』のあらすじ
こちらは、エール第16話『国際作曲コンクールに挑戦』のあらすじの一部です。
ネタバレを含みますので、まだ視聴していない方はご注意ください。
出版社で働く村野鉄男は編集長に呼ばれていました。
編集長のもとへいくと、美しき世界的オペラ歌手、双葉環が今度福島でコンサートをやるのでその記事を鉄男が書くよう命じられたのです。
ようやくお店の食レポ以外の記事を任された鉄男は喜び、渡された資料の「世界音楽」という雑誌を熟読します。
そこであるページを見つけました。
それは「国際作曲投稿募集」と書かれたページです。
鉄男をその記事を見て早速裕一が勤めている川俣銀行を訪ねました。
「これ見てくれ。」
裕一に『世界音楽』の雑誌を見せに来たのです。
鉄男に差し出されても裕一はその本を手に取ろうともしません。
「音楽を避けてえ おめえの気持ちは 理解できる。」
「でも、、、 このページだけ見てくれ。」
そこには『国際作曲投稿募集』の文字がありましたが、裕一はとっさに目を背けます。
「国際作曲コンクールの 募集だ。ほら。」
英國音楽雑誌社エスター主催作曲コンクールの特別審査委員には、イゴル・ストラヴィスキーや、モーリス・ラヴェル、レナード・ボーウェン、ラファエル・ビアンキなどが名が連なります。
「お前が好きなストラヴィンスキーが審査員だぞ。なっ?」
実は祐一は、ストラヴィスキーのことが好きだったのです。
挑戦するのはタダだから、と勧める鉄男の言葉にも気乗りしない裕一。
これから行く双葉環の取材に同行しないかと誘っても小さく首を横に振るだけ。
「お前、、、 このままじゃ駄目になっぞ。」
「無理にとは言わねえ。気が向いたらでいい。」
「俺は諦めねえから。また来る」
裕一はわかってはいるのです。
自分を心配し、音楽を諦めるなと応援してくれる鉄男の気持ちが、、、
エールと実話の比較
さて、鉄男が裕一に国際作曲コンクールの応募を勧めていましたが、古関裕而さんの実話では、実際どうだったのか比較していきます。
実話の出所は、以下の書籍です。
鉄男が国際作曲コンクールの応募を勧めた話は実話か?
エールでは、鉄男が裕一に国際作曲コンクールの応募を勧めていましたが、これは実話ではありません。
古関裕而さんは、チェスター社が発行する音楽雑誌『ザ・チェスターリアン』で作曲コンクールの募集広告を見て応募しています。
一番信憑性の高い古関裕而さんの自叙伝「鐘よ鳴り響け」では、一言も国際作曲コンクールのことは語られていません。
古関裕而さんが国際作曲コンクールの応募を知ったいきさつについて書かれている書籍も少ないですが、その中でも比較的詳細に書かれているのが「古関裕而の昭和史」です。
そんなおり、裕而はたまたま、英国から取り寄せていた音楽雑誌『チェスターリアン』に作曲コンクールの募集広告をみつけた。裕而は思わず声をあげた。これだ!気づけば、自慢の作品は英国行きの封書につまっていた。
他の書籍でも同様の内容が書かれており、古関裕而さんは、音楽雑誌『ザ・チェスターリアン』を愛読していたようです。
よって、鉄男が裕一に国際作曲コンクールの応募を勧めた話は、実話ではありません。
鉄男が双浦環を取材する話は実話か?
エールでは、鉄男が上司に双浦環を取材するよう指示がありましたが、これは実話ではありません。
村野鉄男のモデルは作詞家の野村俊夫さんで、双浦環のモデルはオペラ歌手の三浦環さんです。
エールの時間軸は、1929年(昭和4年)の出来事で、史実でも同年に国際作曲コンクー ルに応募しています。
しかし、1929年に三浦環さんがどこにいたかというと、日本ではなく世界各国で「蝶々婦人」を演じていました。
三浦環さんが日本に一時帰国したのは1932年(昭和7年)ですので、時期がまったく違います。
よって、鉄男が双浦環を取材する話は、実話ではありません。
エールの鉄男が裕一に国際作曲コンクールの応募を勧めた話と実話の比較まとめ
ここまで、エールの内容と実話を比較して説明しました。
鉄男が裕一に国際作曲コンクールの応募を勧めた話も双浦環を取材する話もすべて実話ではありませんでしたね。
今回のエールと実話の比較をまとめると、以下の通りです。
- 鉄男が裕一に国際作曲コンクールの応募を勧めた話は、実話ではなく、創作ストーリー
- 古関裕而さんが国際作曲コンクールの応募を知ったのは、購読していた音楽雑誌『ザ・チェスターリアン』の応募広告から
- 鉄男が双浦環を取材する話は、実話ではなく、三浦環さんは世界各国で「蝶々婦人」を演じていた
エールと実話比較まとめ記事
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