エールでは、双浦環が『蝶々夫人』のオーディションを受けて見事合格しました。
双浦環が『蝶々夫人』のオーディションを受けた話は、実話でしょうか?
結論からいうと、双浦環のモデルある三浦環さんは、テノール歌手のウラジミール・ロージンから依頼されて『蝶々夫人』に出演しましたので、実話ではありません。
こちらでは実話を詳しく解説していますが、エールと実話の結果だけ知りたい方は、「まとめ▼」をご覧下さい。
エール第60話『環のパリの物語』のあらすじ
こちらは、エール第60話『環のパリの物語』のあらすじの一部です。
ネタバレを含みますので、まだ視聴していない方はご注意ください。
イタリアまでいって掴んだ、蝶々夫人オーディションの一次審査合格の知らせ。
嗣人も個展に向かって、お互い夢を追いかけます。
しかし、嗣人の個展はあまり評判はよくありませんでした。
新聞には凡庸で個性のかけらもないと酷評された記事が載ると、怒りで満ち溢れました。
誰も自分の才能を認めてくれないという苛立った日々が続きます。
傷ついた今村でしたが、嬉しい出来事が起こります。
嗣人が通うカフェのオーナーが店で個展を出してみないかと勧められました。
嗣人が機嫌よく帰ってくると、ちょうどオーディションが終わったばかりの環も帰ってきました。
環は、急に泣き始め、落ちたとばかり思って励ましました。
しかし、結果はまったくの逆だったのです。
「合格したの。私、オペラハウスに立つ。」と涙ながらに喜ぶ環。
双浦環は、オペラ歌手としてのついに夢を掴んだのです。
夢に近づき、環にとっては幸せの絶頂でしたが、恋人の今村にとってはそのことを祝福することが出来ませんでした。
今村は恋人の環がパリで一番大きな舞台に立つということに対し、自分はパリの小さなカフェで個展を開くという落差にショックを受けてその場に崩れ落ちます。
エールと実話の比較
さて、双浦環が『蝶々夫人』のオーディションを受けることになりましたが、三浦環さんの実話では、実際どうだったのか比較していきます。
実話の出所は、以下の書籍です。
双浦環が『蝶々夫人』のオーディションを受けた話は実話?
エールでは、双浦環が『蝶々夫人』のオーディションを受けることになりましたが、これは実話ではありません。
三浦環さんは、世界的名指揮者であるサー・ヘンリー・ウッドに認めら、アルバート・ホールの音楽界に初出演し、成功を収めています。
そして、環さんの噂を聞いて、テノール歌手のウラジミール・ロージンが依頼してきたのが、『蝶々夫人』の出演するきっかけとなっています。
よって、双浦環が『蝶々夫人』のオーディションを受けた話は、実話ではありません。
プッチーニが目をつけていた話は実話?
エールでは、プッチーニが蝶々さんを日本人でやりたいと考えていて、環に目をつけてたという話がありましたが、これは実話ではありません。
一番最初に『蝶々夫人』の舞台に立ったのは、ウラジミール・ロージンからの依頼です。
環さんがプッチーニと出会ったのは、1920年(大正9年)です。
エールでは、1913年(大正2年)の話だったので、実に7年後に出会ったことになります。
環さんがローマのテアール・コスタンチという劇場で『蝶々夫人』に出演した際に、プッチーニが見物にきていたのです。
環さんの楽屋を訪ねてきたプッチーニは、すごく感激して、翌日自分の別荘に招待して交流を深めました。
環さんに注目はしていたと思いますが、出演で目をつけてたという話は、実話ではありません。
『蝶々夫人』初演が不評だったのは実話?
「どうもプッチーニが目をつけてるらしい。ほら、例の『蝶々夫人』。自信作だったのに、初演最悪の評価だったろう。起死回生に狙ってるのが、日本人の役を日本人でやるってことみたい。」
エールでは、プッチーニが『蝶々夫人』を初めて披露した初演が不評でしたが、これは実話です。
『蝶々夫人』は、ミラノにあるスカラ座で1904年(明治37年)2月17日に初めて披露されました。
しかし、文化の違いや上演時間が長すぎたのもあり、オペラが終了しても誰も拍手せず、失敗に終わったのです。
プッチーニは、ミラノの観客がオペラの面白さが分からないと怒り、自分の目の黒いうちは、スカラ座で『蝶々夫人』は上演しないと宣言します。
その後、スカラ座で『蝶々夫人』は上演されていません。
よって、プッチーニが『蝶々夫人』を初めて披露した初演が不評だったのは、実話です。
エールの双浦環が『蝶々夫人』のオーディションを受けた話と実話の比較まとめ
ここまで、エールの内容と実話を比較して説明しました。
オーディションの件は創作でしたが、一部は史実に基づいて作られたストーリーでしたね。
今回のエールと実話の比較をまとめると、以下の通りです。
- 双浦環が『蝶々夫人』のオーディションを受けた話は、創作ストーリー
- プッチーニが目をつけていた話は、創作ストーリー
- 『蝶々夫人』初演が不評だった話は、本当!スカラ座では絶対やらないと宣言!
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