朝ドラ『純情きらり』の原作との違いを徹底比較しています。
朝ドラ『純情きらり』の原作は?
朝ドラ『純情きらり』の原作は、津島佑子氏の「火の山―山猿記」です。
厳密は原案としたオリジナルストーリーですが、登場人物やストーリーは一部踏襲しています。
朝ドラ『純情きらり』の原作については「純情きらりの元ネタは?原作の著者はなんと太宰治の娘!」で詳しくまとめています。
こちらでは、朝ドラ『純情きらり』と原作の違う点を中心に各週ごとに比較してまとめています。
朝ドラ『純情きらり』第11週の原作との違い
朝ドラ『純情きらり』第11週の原作との違いの比較は以下の6つです。
- 冬吾が心中未遂事件を起こした話は?
- 冬吾を湖に引きずり込んだ話は?
- 杏子が産婆の資格を得て開業したいと告白した話は?
- 冬吾と笛子が結婚する話は?
- 二人が合格祈願のお守りを渡す話は?
冬吾が心中未遂事件を起こした話は本当か?
純情きらりでは、冬吾がしま子と心中未遂事件を起こした話がでてきましたが、原作では芸者と恋愛をして、心中まで試みたことがあります。
原作では、しま子自体登場していませんが、心中未遂事件はモデルと深い関わりがあります。
杉冬吾のモデルは太宰治さんで、太宰治さんはカフェの女給をしていた田部シメ子さんと鎌倉の小動岬で心中未遂を起こしています。
田部シメ子さんは残念ながら亡くなられましたが、御崎しま子のモデルと考えられます。
杉冬吾のモデルについては「朝ドラ『純情きらり』杉冬吾のモデルは?太宰治で本当に笛子と結婚していた!?」で詳しく解説してますので、ご確認ください。
冬吾を湖に引きずり込んだ話は本当か?
純情きらりでは、しま子が冬吾を湖に引きずり込んだと告白しましたが、原作では芸者と恋愛をして、心中まで試みたことがあります。
太宰治さんの短篇「道化の華」に登場する心中事件の相手「園」のモデルは、田部シメ子さんです。
道化の華の中では、「僕はこの手もて、園を水にしづめた。」とあり、純情きらりとは逆になっています。
純情きらりのストーリーは、実際にあった心中事件と、道化の華のあらすじを用いて作られた可能性が高いです。
杉冬吾のモデルについては「朝ドラ『純情きらり』杉冬吾のモデルは?太宰治で本当に笛子と結婚していた!?」で詳しく解説してますので、ご確認ください。
杏子が産婆の資格を得て開業したいと告白した話は本当か?
純情きらりでは、杏子が産婆の資格を得て開業したいと告白しましが、原作では同じ話があります。
純情きらりでは、河原と離婚して有森家に戻っていますが、原作では、河原という名ではなく、吉川という苗字の男と結婚し、その後離婚して出戻っています。
離婚した理由は純情きらりのあらすじと似ていて相手のDVが原因ですが、原作はもっとひどく、杏子の片耳が聞こえなくなるほどの暴力を受けていました。
出戻ったさいも先方の親から見舞金をもらい、そのお金で産婆学校に通っています。
産婆学校を卒業したあとに開業しようとしますが、ドラマと同様に笛子から反対されます。
冬吾と笛子が結婚する話は本当か?
純情きらりでは、冬吾と笛子が結婚を発表しましたが、原作でも二人は結婚しています。
純情きらりでは、喧嘩ばかりで色々あってのゴールインでしたが、原作では、桜子が間をとりもってお見合いをさせ、2人が結婚しています。
原作では、笛子は冬吾の才能を信じ、深い尊敬を感じていたほどです。
ドラマの中のイメージとはだいぶ違いますね。
二人が合格祈願のお守りを渡す話は本当か?
純情きらりでは、達彦とキヨシが桜子に音楽学校の合格祈願のお守りを渡しましたが、原作ではそういった話は一切ありません。
原作では、桜子は音楽学校を受験したいと考えていましたが、家族の反対で、音楽の道を諦めています。
キヨシは、勇太郎の同級生として一度原作でも登場しますが、それ以降登場してきません。
朝ドラ『純情きらり』第12週の原作との違い
朝ドラ『純情きらり』第12週の原作との違いの比較は以下の6つです。
- 桜子が音楽学校に合格した話は?
- 学校で冬吾と別れろと言われた話は?
- 杏子が逮捕された話は?
- 冬吾の兄が助けた話は?
- 源一郎に買ってもらったピアノを売った話は?
桜子が音楽学校に合格した話は本当か?
純情きらりでは、桜子が2度目の音楽学校の試験に合格しましたが、原作ではそういった話は一切ありません。
原作では、桜子は音楽学校の試験を受けることを許されずに、音楽の道を諦めています。
試験自体受けていませんので、2度目に受けて合格したという話ももちろんありません。
音楽学校の試験を受けた話は、純情きらりのオリジナルストーリーです。
学校で冬吾と別れろと言われた話は本当か?
純情きらりでは、笛子が学校で教師を続けたいなら冬吾と別れろと言われましたが、原作ではそういった話は一切ありません。
原作では、桜子が間をとりもって2人を見合いをさせて、結婚しています。
学校からいちゃもんつけられた話は一切ありませんので、学校から別れろと言われた話は、純情きらりのオリジナルストーリーです。
杏子が逮捕された話は本当か?
純情きらりでは、杏子が治安維持法違反の容疑で逮捕すると言われますが、原作でも逮捕されています。
原作では、罪名は、治安維持法違反罪だけでなく、医療術妨害罪、誘拐罪などもありました。
原作のストーリーでは、純情きらりと似通っていて、老女たちの話を聞いて、同じような罪に問われます。
しかし、いきなりの逮捕ではなく、事前に警告があったのちに、杏子たちは逃亡を図り逃げますが、結局捕まり投獄されてしまいます。
冬吾の兄が助けた話は本当か?
純情きらりでは、冬吾の代議士をしている兄のおかげで杏子が釈放されましたが、原作では同様に兄のおかけで保釈されています。
原作では、冬吾の兄・隆一は県知事ののちに大臣にまで上り詰めた人物で、手紙を送ると、ツルの一声で保釈されています。
また、純情きらりで、最初に言わなかった話も原作の中であります。
原作では、自分のプライドのために心が決まらず、なかなか言い出せなかったと話しています。
源一郎に買ってもらったピアノを売った話は本当か?
純情きらりでは、源一郎に買ってもらったピアノを売りましたが、原作では軍に取り上げられています。
原作では、戦争中にあらゆる金属製の品物がほぼ強制的に取り上げられており、その中に源一郎に買ってもらった中古のピアノも含まれていました。
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