エールでは、イギリスから手紙が届き中を見てみるとイギリス留学が取り消しになったことが書かれていました。
イギリス留学が取り消しになった話は、実話でしょうか?
結論からいうと、裕一のモデル・古関裕而さんは留学していませんが、イギリス留学が取り消しになったかは定かではありません。
なぜなら、裕而さん自身が国際作曲コンクールについて自伝でも話をしていないからです。
こちらでは実話を詳しく解説していますが、エールと実話の結果だけ知りたい方は、「まとめ▼」をご覧下さい。
エール第27話『音に別れを告げる裕一』のあらすじ
こちらは、エール第27話『音に別れを告げる裕一』のあらすじの一部です。
ネタバレを含みますので、まだ視聴していない方はご注意ください。
裕一は、夢を選び音と別れる決意してから、課題曲に取り組みますが、うまく作曲できないでいました。
自分で決めたこととはいえ、まだ吹っ切れずにいる裕一。
そんな折、川俣銀行の松坂が、裕一の下宿先に届いた手紙をわざわざ喜多一もまで届けてくれていました。
裕一が音に別れを告げた後も、音からの手紙は届いていたのです。
それを受け取った及川は、2階の裕一の部屋まで届けます。
及川が持ってきた手紙を確認するとその中には、音からの手紙も含まれていました。
気が緩みそうになりましたが、音の手紙を読まずに手紙入れの中に入れていきます。
すると、その中に一通紛れ込んだイギリスからの手紙がありました。
気を取り直して封を開け、その手紙を読むと裕一の顔色が変わりました。
その頃、食卓ではまさが裕一が二階から下りてこないことを気にしていました。
「曲作ってんだべ。ほっといてやれ。」と、三郎が言うと裕一が降りて来て、無表情で食卓に手紙を置いて二階へ戻ってしまいました。
三郎がその手紙を見ると、英語だから読めません。
浩二に読んでくれと頼むと、神妙な顔をする浩二。
そこには、裕一の留学が取り消しになったことが書かれていたのです。
三郎は、すぐに裕一の部屋へと向かうと、大きな物音がしました。
慌てて裕一の部屋を覗くと、楽譜は破かれ、書棚は倒れ、裕一がやけになって暴れた様子が鮮明に残っていました。
浩二とまさも駆けつけます。
物音にぶっくりして駆けつけたまさと浩二もその光景をみて愕然とします。
茫然自失となった裕一がボソリとつぶやきます。
「どうしてかな、、、。」
「家族のこと顧みなかった報いなのかな?」
「期待させてごめんね。」
裕一は絶望して、その原因が自分のこれまでの行いのせいだと謝ります。
まさも涙が止まりません。
「もう終わり、、、全部終わり。」
留学の話も白紙になったことで、裕一は放心状態になり、もう終わりだと呟きました。
エールと実話の比較
さて、イギリスから手紙が届き中を見てみるとイギリス留学が取り消しになったことが書かれていましたが、古関裕而さんの実話では、実際どうだったのか比較していきます。
実話の出所は、以下の書籍です。
イギリス留学が取り消しになった話は実話か?
エールでは、イギリスから手紙が届き中を見てみるとイギリス留学が取り消しになったことが書かれていましたが、これは定かではありません。
古関裕而さんは、留学していないことは事実ですが、詳細は明らかにされていません。
イギリス留学については、古関裕而さんの自伝「鐘よ鳴り響け 古関裕而自伝」でも国際作曲コンクールに入賞したことすら書かれておらず、謎に包まれている部分も多いです。
英国音楽協会からの取り消し説
「古関裕而の昭和史」では、イギリス留学が取り消しのが実話なら2つの不幸なできことが原因だと紹介しています。
一つは、1929年10月に世界恐慌が起こったことと、もう一つは、1930年3月に有力はパトロンであるバルファオ伯爵が亡くなったことを挙げています。
2つのできことで、英国音楽協会も資金がなく、留学による受け入れが困難になったため、と推測しています。
留学するだけの渡航資金を工面できなかった説
古関裕而さん側の問題で留学しなかった説もあります。
それは、留学するだけの余裕がなかったというものです。
裕而さんは、国際作曲コンクールに入賞したことで400ポンドが送金されたと手紙に書いていますが、それだけでは留学する費用をまかなえず、留学するだけの渡航資金を工面できなかったというものです。
エールでは、まだ喜多一は存続していますが、実話では喜多一のモデルである喜多一は潰れています。
こちらについては、「【エール実話】喜多一がついに倒産!実は音に出会う前から倒産していた!?」で詳しくまとめています。
「古関裕而物語」では、古関裕而さんの息子である正裕さんの談話として「家庭の経済的理由と、内山金子との出会いと結婚によって」と留学を断念した理由について言及しています。
エールでイギリス留学が取り消しになった話と実話の比較まとめ
ここまで、エールの内容と実話を比較して説明しました。
留学しなかったのは実話でしたが、その理由が明かされていないのはご本人にとってはあまり話したくないことだったのかもしれませんね。
今回のエールと実話の比較をまとめると、以下の通りです。
- イギリス留学が取り消しになった話は、定かではない
- 古関裕而さんが留学しなかった話は、本当!
- イギリス留学が取り消しになった説の理由は、世界恐慌と英国音楽協会のパトロンが亡くなったこと
- 自ら留学しなかった説の理由は、家庭の経済的理由で渡航資金を工面できなかったこと
エールと実話比較まとめ記事
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