エールでは、佐藤久志がコロンビアの専属新人歌手オーディションを受けることになりました。
佐藤久志がコロンビアのオーディションを受けた話は、実話でしょうか?
結論からいうと、佐藤久志のモデルある伊藤久男さんは、オーディションではなく、古関裕而さんの紹介でコロムビアからレコードを発表しましたので、実話ではありません。
こちらでは実話を詳しく解説していますが、エールと実話の結果だけ知りたい方は、「まとめ▼」をご覧下さい。
エール第61話『久志、オーディションを受ける!?』のあらすじ
こちらは、エール第61話『久志、オーディションを受ける!?』のあらすじの一部です。
ネタバレを含みますので、まだ視聴していない方はご注意ください。
昭和11年、古山裕一はコロンブスレコードの専属作曲家となり、すでに5年が経っていました。
古山裕一は、『船頭可愛いや』が大ヒット依頼、低空飛行ですが、それなりに安定した生活を送っていました。
その一方で、小学校からの幼馴染の村野鉄男は新聞社を辞めた後、作詞家を目指していましたが、作詞家としての道はなかなかうまくいかずに、その日の生活費を得るためにおでん屋の屋台で働く日々です。
もう一人の幼馴染の佐藤久志は、帝国音楽学校を卒業した後、オペラ歌手を目指していましたが、夢はかなわないまま、年月だけが過ぎていました。
そんなとき、裕一がコロンブスレコードで新人歌手を募集するオーディションがあることを知ります。
早速、久志にオーディションを受けてみないかと勧めるのですが、オペラ歌手になるという夢があったため、歌謡曲の新人歌手にはなる気がないと言って、オーディションを断りました。
自分には応募する気がないときっぱりと断り、さらに福島行進曲がヒットしなかった理由は、自分に歌わせなかったからだと言います。
帝国音楽学校を卒業した久志にとっては、歌謡曲を歌うことはプライドが許さないことだったのです。
そこで裕一と鉄男は相談をし、なんとか久志にオーディションを受けさせるために一計を案じることになりました。
それは夜の街を久志は派手な衣裳を着させて、流しで歌を歌いながら回らせたのです。
久志は裕一が作曲をした船頭可愛やを心を込めて熱唱をして、夜の街を歩きました。
すると街の人々が久志の歌に感激して涙を流してくれました。
久志はあれほど大衆音楽を歌う歌手にはなりたくないと言っていましたが、コロンブスレコードの新人歌手募集に応募することとなったのです。
エールと実話の比較
さて、佐藤久志がコロンビアの専属新人歌手オーディションを受けることになりましたが、伊藤久男さんの実話では、実際どうだったのか比較していきます。
実話の出所は、以下の書籍です。
佐藤久志がコロンビアの専属新人歌手オーディションを受けた話は実話?
エールでは、佐藤久志がコロンビアの専属新人歌手オーディションを受けることになりましたが、これは実話ではありません。
佐藤久志のモデルは、歌手の伊藤久男さんです。
伊藤久男さんは、古山裕一のモデルである古関裕而さんの紹介で、コロンビアのモデルであるコロムビアに入社しました。
よって、久志がオーディションを受けた話は、実話ではありません。
いつコロムビアからレコードが発売された?
伊藤久男さんは、コロムビアに入社しましたが、初レコードは、コロムビアではなく、リーガルレコードからデビューしています。
リーガルレコードとは、コロムビアの傍系会社にあたり、1933年(昭和8年)3月に『今宵の雨』の曲でデビューを果たしました。
そして、1933年(昭和8年)9月に『ニセコスキー小唄』の曲で、コロムビアからもレコードを発表しますが、宮本一夫という名前で発売しています。
宮本の苗字は、伊藤久男さんの出身地である本宮市をひっくり返した苗字ですが、宮本武蔵にあやかり、リーガルレコードとコロムビアの 二刀流の意味も込められていたらしいです。
その後、二つの芸名を使用していましたが、1935年(昭和10年)発売された『別れ来て』を機に伊藤久男に統一しています。
デビュー曲『今宵の雨』を作詞したのは?
リーガルレコードから発売した『今宵の雨』は、エールの木枯の大ヒット曲『酒は涙か溜息か』と同じ作詞家で、高橋掬太郎さんです。
高橋掬太郎さんはエールの中で、高梨一朗太として登場しています。
エールの佐藤久志がコロンビアオーディションを受けた話と実話の比較まとめ
ここまで、エールの内容と実話を比較して説明しました。
オーディションの件は創作でしたが、コロムビアからデビューを果たすのは実話でしたね。
今回のエールと実話の比較をまとめると、以下の通りです。
- 佐藤久志がコロンビアのオーディションを受けた話は、創作ストーリー
- 久男さんがコロムビアからデビューしたのは、古関裕而さんの紹介
- 久男さんが最初にデビューを果たしたのは、コロムビアではなく、傍系会社のリーガルレコード
- デビュー曲『今宵の雨』の作詞家は、『酒は涙か溜息か』と同じ作詞家で、高橋掬太郎さん
エールと実話比較まとめ記事
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